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活動報告

安住太伸レポート(本編)

平成16年新春号

皆様には佳き新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

昨年は公私にわたり本当にお世話になりました。
政治家の不祥事が相次ぐ中、率先して改革の決意を示そうと、従来の選挙手法を大きく変えて臨んだ春の選挙戦では、皆様のご支援の下、最高位にて二度目の当選を果たすことができました。
皆様のその心からのご支援、そしてご指導に、先ずもってあらためて、衷心より厚く、御礼を申し上げる次第です。
改選後の会派構成時には、その改革の思いをより鮮明にしようと、政策本位の新しい政治を実践するとの意味で、新会派「新政会」を結成し、幹事長としてその激務にあたってまいりました。
いわゆる「三位一体改革」の荒波が激震となって地方自治の現場に押し寄せる今、耳に聞こえが良いだけの「要望」を、ただ並べ立てるのではなく、またいた ずらに批判のみに終始するのでもなく、あくまでも厳しい現実を冷徹に見つめながら、しっかりとした「政策提言」をもって、市政の注視と運営にあたってい く。
それが政治家としての使命であり、また責務であるとの決意と覚悟に基づくものでした。
その信念の下に、改選直後の第二回定例会においては、新たなるまちづくりに向けた議会全体としての取り組みを目指した特別委員会の設置を、何よりも第一に、提案させていただいた次第です。
ご承知のとおり国や道からの財政支援が先細り、また、市としても税収が大幅に減少する中にあって、日々、まじめに努力を続けていらっしゃる多くの市民の 皆様が、この旭川を、夢と希望と誇りに満ちたたったひとつの素晴らしいふるさととして、将来にわたり、実感することができるまちにしていくためには、そう した議会を挙げての対応が不可欠、急務と思えばこその取り組みでした。
しかしながら、その真意が汲み取られることなく、政治的な闘争の中で置き去りにされてしまい、時ばかりが過ぎ去っていく現状は、誠に痛恨の極みです。
以前にもお伝えしたとおり、そうした議会の体質、仕組みそのものを変革することが、むしろ先かもしれないという思いを今さらながらに抱きつつ、それでもなお、ひたむきに地道な取り組みを、引き続き、進める決意を強めているところです。
さらに、改革ということで申し上げれば、ひとり政治家のみならず、社会全体としてのモラルの低下が問題となる昨今、前向きな努力が正しく、しっかりと評 価され、頑張る方々が皆、等しく輝けるまちの実現に向け新しい仕組み創りに手を付けていくことは、まさしく喫緊の課題であろうと思っています。
いわゆる「福祉」や「権利」という名の下の制度によって、人々のまじめで前向きな努力や市民としての本来的な責任が放棄され、あるいは怠惰な生活が助長されるような事態を許してはならないと考えるのです。
そのためにも私は、例えば、これまでは聖域としてあまり触れられることなく一方的な予算増を招いていた生活保護費などをはじめとする一連の扶助費や補助 金に対し、大前提として、「法」もその理念として掲げるところの、あくまでも「自立」に向けた経過措置的な支援としての、基本的な制度のあり方とこれから の運用などについて、議会で質問を行い、また、提言もしてまいりました。
あわせて、昨年暮れには、生活保護に関わっての現状とあるべき方向性を論議する市民フォーラム「第一回 旭川を考える会」を市民有志の方々と企画・開催 するなど、「安住太伸と語る会実行委員会」主催の「ナマゴエ」同様、議会の外においても、各方面の皆様方に、市政の根本的な課題や現状に対する理解を深め ていただき、ともに旭川をより素晴らしいまちへと変えていくことができるよう、そのきっかけとなる場づくりに努めてまいりました。
そして今、この四月が始期となる平成十六年度の予算編成が大詰めを迎える中にあって、旭川が真の自立を勝ち得るための最初の年として本年をその市史の中 に刻むことができるよう、市長や助役をはじめとする行政の方々、あるいは会派の同僚議員をはじめとする、同じ思いを持った議員同士での様々な協議と論議に 明け暮れている毎日です。
思うに、今こそ、幅広く、色々な意味での自立が問われている時はないのではないでしょうか。
市と市民との関係において、あるいは、国と地方との関係において。さらに、不安定な国際情勢の下での、日本と他の国々との関係においても、国家としての 真の自立とは何かということが、避けようのない「問い」として真正面から投げかけられていると、昨年秋頃からのここ数ヶ月間、強く感じ、また、考え続けて まいりました。
そんなある日、私が日頃、大変お世話になっている方のご子息が、この度のイラクへの人道復興支援要員として派遣されるとの話を伺いました。普段、明る く、そんな素振りを微塵も感じさせないその方が、涙ながらに「できれば息子には行って欲しくない。でも、行くと決まって、本人も覚悟を決めて、強い使命感 に燃えてその時を待っている今、後は、精一杯温かく、心からの激励をもって送り出してやりたい。絶対に無事で帰って来てくれと、そのことを願って送り出し てやりたい」と語っていたことを伺ったのです。
誤解の無いようにここで、はじめにはっきりと申し上げておきますが、私は、戦争と、テロも含めたあらゆる戦闘行為がこの地球上から消えてなくなること は、平和憲法を掲げる我が国のみならず、人類共通の願いであるということを強く、信じています。加えて、それらあらゆる戦闘行為の根絶こそが、ある意味 で、二十一世紀の初頭に生きる私どものような若い政治家の使命ではなかろうかとさえ思っています。
しかしながら、その理想に向かって歩き続けながらも、対北朝鮮問題、エネルギー、あるいは食糧安全保障上の問題など、現実の様々な脅威に対し、日本が、 米国との同盟関係においてはじめて、その国益を護持している事実を冷静に受け止める時、今回の派遣は、やはり、止むを得ないものであると私は判断するので す。
米国主導での対イラク戦争に至る経緯に少なからず疑問符が付くことは私も承知しています。また、そうした経緯に対する独自調査を通して、対米協調路線と は一線を画し、派遣に対する慎重姿勢を崩していない、ドイツやフランスなどの先進主要国があることもよく承知しています。
それでもなお、そうした点も含めた、言ってみれば自律的な判断を主体的に行なう力、国家としての真の「自立」を確保できていないとも考えられる今の日本 においては、極めて残念なことではありますが、米国との協調関係を崩すことは、逆に短期的な国益に大きく反すると考えるのです。
今回の派遣問題を契機に、国際社会においてよく日本人が、「水と安全はタダで手に入ると思っている」と揶揄されることをしっかりと踏まえた上で、さらに国民的な論議を深めていけることを、強く願うものです。
いずれにせよ私は、同じ市民であり、また家族でもある隊員の皆さんが、現実問題としての「国益」を守るために、この度、イラクへの人道復興支援の任に就かれるのだと受け止めています。
したがって、彼ら、彼女らの安全確保に対しては、考えられる限りの対策を講じていただけるよう、政府に対して強く、求めるものでありますし、また、ご家 族、関係者の皆様方の心情を慮りつつ、心からの激励をもって、温かく、お送りし、その無事の帰還を願いたいと思っています。
イラクへの人道復興支援問題に関わって、身近な方の涙ながらのお話を、人づてとはいえ、伺ったことは、政治家としての自分自身の「自立」を考える大きなきっかけともなりました。
私の中では、このような地域や国家の根幹に関わる大切な問題を前に、政治に携わるものとしてあらためて、自らの政治信条、拠って立つべきところを明らかにすることが先決ではないか、との思いが日増しに強くなってまいりました。
元々、全国放映のニュース番組か何かが、旭川のことを「日本一不景気なまち」などと解説しているのを聞き、居ても立ってもいられずに帰郷して、そのま ま、右も左も分からないままに飛び込んだ政治の世界です。私の政治活動の原点にあるのは、ただただふるさとの発展と未来を願う気持ちだけで、お恥ずかしい 話ですが、その他の政治のことは、すべて当選してからのこの四年間に、現場での実践を通して学びました。
しかし、そうした状態からも、いよいよ卒業すべき時が来たようです。
政党政治が行なわれ、かつ、自由民主党と民主党を軸とした二大政党制への流れも確実に強まりつつある現在の我が国において、政党、とりわけ、その二大政党と無関係に責任ある政治を行なうことは、国、地方の別を問わず、現実的に不可能であると思います。
と同時に、皆様の負託によって政治家としての道を歩み始め四年という月日が経過し、さらに二期目の当選を果すことでより重い責任を課せられた今、このま ま「無所属」という状態を続けることによって、地域や国家の根本に関わるような基本的で重要な問題に対する自らの政治的な判断を曖昧にしたまま、これから 先、政治家としての責任は果し得ないと考えます。
そして、私達のふるさとが、さらにまた我が国が、イラクへの自衛隊派遣問題で大きく揺れ動いている今、この時、この地域や国家の根幹に関わる問題への二大政党の対応をそれぞれに見極める中で、私の選ぶべき道は決まりました。
皆様、私は、自由民主党に入党しようと思います。
結党の理念に、自由、そして規律ある競争を原則として謳い、また正しい民主的な手続きの中で社会生活が営まれるという状態の確保を通して、市民の皆様の 幸せと、社会の発展を実現していく旨の考え方を掲げる自由民主党が、やはり私の政治的信条にもっとも近いと考えます。
真に自立した個人と地域を基盤とし、その上で、互いの価値観の多様性を認め合い、共に競い合い、また支え合いながら、それぞれにさらなる自己実現を目指して生きていける社会の実現こそが、私の思い描く理想です。
その理想に向かいこれからは、永く政権政党の地位にあった自由民主党党員としての名に恥じぬよう、さらに政治的な研鑽を積み重ねながら、責任ある政治家としてより大きな成長を遂げてまいりたいと考えます。
一方で、古きしがらみから脱しきれない「悪しき自民党的体質」が指摘されていることも、私なりによく承知しております。とりわけ「無所属」の私を支持してくださった多くの方が、そのことを仰っています。
しかしながら私は、そうしたしがらみにはまったく縛られていない私のような者が入党させていただくことによって、逆に、自由民主党が本来、持っていた良 き伝統や温かみを活かしつつ、公正で透明性の高い、新しい時代によりふさわしい、名実共に二十一世紀の世の政権・責任政党としてさらに大きく生まれ変わ る、そのための力になれればとの思いで精進をし、また力の限りを尽くしてまいりたいと考えているのです。
何も自衛隊の派遣問題に止まらず、これからの政治がより大きな視点から解決を図っていかなければならない問題は、この旭川にも文字通り、山積しています。
例えば、根本的な農業政策や労働構造などの違いから、太刀打ちができないような安値で輸入されてくる外国産の農畜産物との競争に頭を悩まされている本市 の基幹産業、農業をどうやって守り、また発展を期していくのかといった問題。間違いなく二十一世紀における本市産業のひとつの核を成すであろう観光産業 が、現実に台湾をはじめとする外国からのお客様によって支えられているという事実。あるいは、種々の国際情勢や我が国の人口、あるいは産業構造の問題か ら、遠からず、この旭川においてさえ、外国人労働者の受け入れ問題に直面することになるものと私は常日頃より考えていますが、その時に、市民の雇用と労働 による自己実現、さらには、経済的な成長を、地域として、どう守り、実現していくのかといった問題、等々。いずれにせよ、地方にあっても、もはや、国際情 勢や国家という幅広い、大きな視点を持たずして、これからの政治を行なうことは不可能だとも考えています。
なればこそ、私は政権政党である自由民主党の中で、さらにより大きな見地からの勉強と研鑽を続け、この地域のために尽くしてまいりたい、そう考えます。
日本が誇り高き国として、真に国際社会における名誉ある地位を獲得することができるよう、国を構成し、その活力の源となる地域の活性化と発展のため、夢 と希望に満ちた美しいふるさとを、私達の子どもやさらにその子ども達のためにしっかりと引き継いでいくために、私は、この旭川にあって、その務めを誠心誠 意、果たしていこうと決意しております。
何かに依存することを潔しとせず、しかしながら、より大きな流れの中で自らの知恵と工夫と努力によって確かな未来を切り拓いていく。
皆様、叶うものならば、私の決断をご理解いただきたく、そしてぜひ、今後とも末永く、ご指導、ご支援賜りますように、ここに、心からお願いを申し上げる次第です。
最後になりましたが、これまでのお支えに、今一度、衷心より深く深く感謝申し上げ、さらにまた、皆様、おひとりおひとりのご多幸を心からお祈り申し上げつつ、結びに代えさせていただきます。
ありがとうございました。

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